第1テイク
Dコードを軸にメロディーを加えながら演奏するのはアコースティックギター奏法の定番である。後の多くの曲で使用されるようになる奏法だが、ビートルズとして先陣を切ったのはジョンだった。
ANTHOLOGY2とは別の音像バージョンも存在しており、以下のような構成と考えられる。
トラック1 リンゴのドラムス(シンバル、キック) トラック2 ジョンの12弦アコースティック・ギター トラック3 ジョンのボーカル、ポールのハーモニー トラック4 ジョンとポールのセカンド・ボーカル、ポールのベース、ジョージのシタール、リンゴのパーカッション(タンバリン、マラカス、フィンガー・シンバル)
既にジョンとポールのボーカルはダブルトラックになっており、各種楽器も追加されて完成した状態である。
ベースやシタールと共に入っているボーカルはAメロの最終行とサビをダブルトラックにしている事から、最後に追加録音されたものと思われる。
第2テイク
サビのメロディをシタールで奏でたイントロから始まる。
トラック1 リンゴのパーカッション、ポールのベース、ジョージのシタール、ジョンのアコースティック・ギター トラック2 ジョージのシタール トラック3 ジョンのボーカル、ポールのハーモニー(サビのみ) トラック4 ジョンのハーモニー、ジョージのシタール
ジョージのシタールがメインとなり、ジョンは最後のAメロでハーモニーを加えている。
第3テイク
ルイソン氏は「第3テイクはアコースティックギター2台とベースとジョンとポールのボーカル、第4テイクは第3テイクの構成にシタールを追加したバージョン」と記している。
恐らく、第2テイクのベーシック・トラックからジョージのシタールを除いた演奏が録音されたと考えられる。
トラック1 リンゴのパーカッション、ポールのベース、ジョンのアコースティック・ギター トラック2 (空き) トラック3 ジョンのボーカル、ポールのハーモニー(サビのみ) トラック4 (空き)
トラック1 | リンゴのパーカッション(キック、フィンガー・シンバル、等)、ジョンのアコースティック・ギター |
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トラック2 | (空き) |
トラック3 | ジョンのボーカル、ポールのハーモニー(サビのみ)と手拍子 |
トラック4 | (空き) |
トラック2 | ジョージのシタール、咳払い、話し声 |
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トラック4 | ポールのベース、ジョンの12弦アコースティックギター、ジョージのダブルトラック用シタール |
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65/10/12 | ジョージ・マーティン | ノーマン・スミス ケン・スコット | Recording | 第1テイク、仮題"This Bird Has Flown"、ジョンのボーカルはダブルトラック、シタールはジョージ、ポールはバックボーカル、リンゴはフィンガーシンバル・タンバリン・マラカス
クロニクルによるとシタールもダブルトラック |
65/10/21 | ジョージ・マーティン | ノーマン・スミス ケン・スコット | Recording | リメイクで第2〜4テイク、第4テイクがベスト、第2テイクはシタールのイントロ&ベースとドラムス無しバージョン、第3テイクはアコースティックギター2台とベースとジョンとポールのボーカル、第4テイクは第3テイクの構成にシタールを追加したバージョン |
65/10/25 | ジョージ・マーティン | ノーマン・スミス ケン・スコット | Mono Mixing | 第4テイクより |
65/10/26 | ジョージ・マーティン | ノーマン・スミス ロン・ペンダー | Stereo Mixing | 第4テイクより |