And Your Bird Can Sing

US Albumsに収録された同曲のモノバージョンはリマスター版のモノバージョンとは異なる貴重な音源なのだが、諸事情によりこの話は別の機会に。

ここでは、REVOLVERで登場した秘密兵器ADTとは何なのか、を同ステレオバージョンで説明する。

まずはこれを聴いてみて欲しい。
最終ヴァース
ボーカルがセンター、演奏が左右という感じに聴こえると思うが決して特殊な音響効果を加えたものではない。通常のステレオバージョンの右チャンネルを34ミリ秒遅らせただけである。

意図は以下の通り。
image
波形の上が左チャンネル、下が右チャンネルで、間奏直後の手拍子の箇所を表示している。34ミリのズレで同じような波形が左右に入っているので、これが重なるように全体をズラしたのである。

これが意味するのは、右チャンネルで聴こえるボーカルと手拍子は34ミリ秒遅れて左チャンネルにも入っているので、全体をズラすと共通する音が中央で聴こえるようになった(逆に中央にあった演奏はズレて左右に散ってしまった)ということである。

REVOLVERのステレオバージョンはこの曲のようにオリジナルの音を完全に右に、ADTを通した音を完全に左に配置しているので、このような単純な調査が可能なのである(当然ながらモノバージョンではこのような単純作業はできない)。
全曲バイブルでADTの設定を指摘できたのはこのような理由に依る。また、ADTがディレイ(エコーのような複雑な反響ではなく、1回だけ音を遅延させる)装置であることを証明できたのである。

目次に戻る