And I Love Her

よく知られたバージョン違いと言えばエンディングの長いロングバージョン。これは誰でも作れる予想通りのものであった。実際のところ、このような事実は確認できたところで然したる面白味はない。一方、シングルトラックのボーカルとダブルトラックのボーカルという違いは、敢えて挙げる必要もないくらい誰でも解るが、同期再生においては非常に面白い。

(左がUSモノ、右がステレオ)
ダブルトラックボーカルの分離
US盤のモノバージョンにシングルトラック部分が多いのは以前から知られていた。これをステレオバージョンと同期させると、ダブルトラックになっていたボーカルが分離する。つまり、隠れていたもうひとつのボーカルの輪郭がハッキリ解るのである。この例では右側でのみ聴こえるボーカルがそれに当たる。

シングルトラックからダブルトラックへ
これは右側のステレオバージョンでボーカルがダブルトラックになる様子である。割りと雑に(あるいは意図的に)直前のボーカルの余韻部分からボリューム操作をしているのが解る。

失われたクラベス
リマスター作業において事故が発生してしまった例である。間奏直後、ボーカルにクラベスの音が重なる箇所があるが、ステレオバージョンではノイズとして扱われたらしく消えてしまった。左側のモノではその音が聴こえているので容易に相違部分を確認できる。

ハミング
ステレオバージョンでハッキリと聴こえるエンディングのハミングはボーカル終了後も音量を絞ってないことを示している。モノバージョンでもうっすらと聴こえていることから、演奏用のトラックに入り込んだ最初のボーカルと思われる。

目次に戻る