Long Tall Sally

マーク・ルイソン氏が『レコーディング・セッションズ』の中で「1テイクで録った」と非常に紛らわしい事を書いている。第1テイクしか存在しないだけで、アフレコはやっているのだ。読んだ人はほとんど誤解しているのではないだろうか?

ギターが3本以上入っていることを示す証拠が以下である。
(左がモノ、右がステレオ)
エンディングのリードギター
ステレオバージョンのエンディングでは左右から高音のギターコードが聴こえているが、モノバージョンでは更に低音のギターが聴こえている。音の繫がりを考えるとジョージが弾いているギターフレーズの最後のロングトーンで、ステレオではスタッカートのようにカットされていると思われる。

まず基本的なところを確認すると、この曲の間奏のリードギターは前半がジョン、後半がジョージであることは周知である。ライブ映像でも確認できるのでこの点に疑問を持つ人はいないだろう。気になるのは録音方法だが、最初の間奏はフェードインのような入り方をしているがモノとステレオでボリューム操作が行われた(明確な)形跡は無い。この通りの音量で録音されていると思われる。従ってここから先は推測になるのだが、通常リズムトラックにリードギターは入れない。となるとジョンのリードギターパートはリードギター用のトラックに入っているが、その他のパートはリズムトラックに入っているのではないだろうか。この方法であれば、エンディングでジョージのギターがカットされ、ジョンのギターが残っている説明が付く。

そしてピアノであるが、トラック数を考慮すれば、ここに入っているギター(チャック・ベリーで御馴染みのパワーコード&6度奏法)と同時に演奏されているはずである。つまり、ピアノはバッキングのギターと共にアフレコするしかないと言える。

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