Paul McCartneyバージョン違い調査

アルバム:

デラックス盤(スペシャルパッケージ)にいくつかミックス違い候補が収録されている。しかしながら、収録されている「Rough Ride」と同ビデオバージョンは全くの別テイクらしく同期できるポイントが見つからない。同じく「P.S.Love Me Do」も、シングルカットされた「Birthday」のカップリング曲としてリリースされたバージョンとは別テイクらしい。
唯一、「Ou Est Le Soleil」と同7インチミックスは、拙作 i同期再生(Synchronized Listening)でも検証可能な正統派のミックス違いである。
  1. Ou Est Le Soleil

Ou Est Le Soleil 全く違うイントロであるが、シンセベースはエコーの深さが違うだけで同じ音である。続いて7インチミックス(以降、7mixと略す)ではピアノ風の音が右チャンネルで鳴るが、これは通常版の中央に定位した音と同じである。ただ、7mixでは所々カットされ、通常版には入っていないハイハットがメインになっている。 ポールのボーカルも全く同じテイクであるが、7mixではフランジャーが掛かっている。
0分24秒から共通するのは、キック、シンセベースとシンセによるリフ。通常版では強めのスネア、7mixでは各種パーカッションで違いを出している。
0分40秒以降はポールのボーカルにはディレイが掛かっているが通常版の方が大きめである。7mixではステレオコーラスのような左右に広がる感じを重視している。
1分01秒から1分07秒で、7mixにはギロのようなカエルの鳴き声のようなパーカッションが入っている。
1分14秒から1分27秒で、通常版にはミュートしたギターリフが入っている。7mixでは1分26秒にクリーンなギターコードが入るだけ。
1分44秒から1分48秒には両者に共通したスネアが入ってくるが、通常版には元々スネアが入っているため音が厚くなっている。続くギターは7mixの方が大きめ。
2分17秒から2分20秒では通常版の方がボーカルトラックがひとつ多い(メインのボーカルトラックっぽい、つまり7mixの方ではカットされている)ため音が厚くなっている。
7mixの2分21秒から2分51秒には追加のボーカルトラックがSE風に入っている。
2分50秒から3分10秒で、7mixの左チャンネルに通常版にはないギターが入っている。逆にディストーションギターやシンセのリフはカットしている。
3分10秒以降に、通常版では2種類入っているシンセのリフが、7mixでは高音側をカットしている。
通常版の3分35秒では、低音のボーカルの最後の歌詞にディレイが掛かっている。
タイム 通常版 7インチミックス
0分00秒〜 ハイハットがメイン
0分24秒〜 スネア 各種パーカッション
0分40秒〜 ボーカルのディレイが大きめ
1分01秒〜1分07秒 パーカッション
1分14秒〜1分27秒 ギターリフ
1分44秒〜1分48秒 スネアがダブルトラック
1分49秒〜 コーラスが大きめ
2分17秒〜2分20秒 ボーカルトラックがひとつ多い
2分21秒〜2分51秒 追加のボーカルトラック
2分36秒〜2分49秒 シンセのコードが大きめ
2分50秒〜3分10秒 異なるギター
3分10秒〜 シンセの高音側をカット
3分35秒 ボーカルにディレイ
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